肩峰下インピンジメントとは?症状と原因について解説!
目次
肩峰下インピンジメント症候群とは
肩峰下インピンジメント症候群は、肩を大きく動かすスポーツ(野球、バレーボール、テニス、水泳など)で多くみられる障害です。
肩を挙げる動作を繰り返すことで、肩峰(肩甲骨の突起)と上腕骨の間にある腱板(特に棘上筋)や滑液包が圧迫され、摩擦による炎症や痛みが生じます。
スポーツで発症しやすい理由
スポーツでは、肩を高く挙げた状態で力を発揮するシーンが多くあります。
その際、肩甲骨と上腕骨が適切に連動していないと、肩峰下のスペースが狭くなり、腱板に負担が集中します。
特に以下の状況は発症リスクが高まります。
- 投球フォームに癖がある、フォームが崩れている
- 肩甲骨周囲筋が弱い(肩甲骨がうまく動かない)
- 胸や肩前面の筋肉の硬さによる巻き肩姿勢
- 練習量・使用頻度の増加(オーバーユース)
- ウォーミングアップ不足や柔軟性不足
運動量よりも、身体の機能に問題がある場合に発症するリスクを高める傾向が強いです。そのため、基礎動作が獲得できていない状態での運動量増加は悪化していくことになります。
肩峰下インピンジメント症候群|主な症状
- 腕を横から挙げるときの肩の痛み(特に60〜120度のゾーン)
- ボールを投げるとき、スパイクやサーブでの鋭い痛み
- 肩に引っかかり感がある
- プレー後や夜間に痛みが強くなる
- 肩が上がりきらない、力が入りにくい
日常生活動作で痛みを感じることは稀で、基本的には運動動作中に痛みを感じます。
各種スポーツ競技で悪循環の発生
痛みがあるまま投げ続ける、打ち続けると、腱板の炎症が慢性化しやすくなり、肩が上がらない、肩を安定させる筋肉の働きが低下するなど、パフォーマンスの低下につながります。
改善するために必要なことリスト
- 痛みのある動作を一時的に制限し、炎症を抑える
- 肩甲骨の位置と動きを整える
- 腱板の安定性、肩甲骨周囲筋の強化
- フォームの修正と動作パターンの再教育
引っ掛かり感などを感じている場合には、すぐに処置を行っていき炎症を抑えるようにしていくのが一般的です。また、インナーマッスル(棘上筋)に対するリハビリトレーニングも必要となり、2~3ヶ月を目安に様々な処置を行っていくことが通常の流れになります。
リハビリのステップ
- 炎症・痛みのコントロール
無理に投げたりスイングを行わず、痛みが落ち着くまで一時的に負荷を調整します。
アイシングや軽い可動域改善を行います。
- 肩甲骨の動き改善
肩甲骨は腕の動きを土台として支える役割があります。
・肩甲骨を軽く後ろへ引く意識
・胸郭(肋骨周り)の柔軟性を高める
・猫背・巻き肩の改善
- 肩甲骨周囲筋の強化
・前鋸筋トレーニング(例:プッシュアッププラス)
・僧帽筋下部トレーニング(例:Y字リフト、ウォールスライド)
- 腱板(棘上筋・棘下筋など)の安定性トレーニング
・チューブを使った肩の外旋運動
・横向き外旋トレーニング
※軽い負荷で「安定させる」ことが目的
- スポーツ動作の再教育
痛みが引いてきた段階で、投球動作・スイング動作のフォーム修正を行います。
肩だけに頼らず、体幹や下肢の使い方を連動させることがポイントです。
リハビリから復帰で気をつけること
- 練習量を急に増やさない
- 身体が温まる前に全力投球・全力スイングをしない
- 胸や肩前面のストレッチを習慣化する
- 疲労が強い場合は一旦休む判断をする
- 痛みをかばったフォームのまま練習を続けない
リハビリにおいて、筋肉へのアプローチや関節可動域獲得は行っていきますが、復帰の際には徐々にボールを投げる・関節動作を行うなど段階的に行っていくのが一般的です。
肩峰下インピンジメント症候群のまとめ
肩峰下インピンジメント症候群は、ただ肩の炎症を抑えるだけでは根本改善が難しい障害です。
肩甲骨と腱板のバランス、柔軟性、そしてスポーツ動作そのものを整えることで、痛みの軽減とパフォーマンス向上の両立が可能になります。
運動における肩の痛みや不調でお困りの際には、川越市にある当院へ一度ご相談ください。